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声明・総会決議
婚外子の法定相続分についての最高裁判所違憲決定を受けて、家族法における差別的規定の改正を求める会長声明
婚外子の相続分を婚内子の相続分の2分の1とする民法第900条第4号ただし書前段(以下、本規定という)については、これまで、国連の自由権規約委員会、児童の権利条約委員会、社会権規約委員会、女子差別撤廃委員会が、度々わが国の婚外子差別是正を勧告し、平成8年2月、法制審議会が改正要綱を法務大臣に答申してきた。
最高裁は、これまで判決や決定において、本規定を憲法第14条第1項に反するとまではいえないとしてきた。
これに対し、当会は、平成22年7月13日「非嫡出子の相続分差別撤廃を求める会長声明」を発し、同声明において、本規定は憲法第14条第1項の法の下の平等に反するものであるとして、衆参両院に対し、本規定を廃するための民法改正案を早期に上程、審議し、速やかに可決成立させることを強く求めた。
そうしたところ、最高裁大法廷は全員一致で、本年9月4日、本規定について、「父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考えが確立されてきている」との理由から、「立法府の裁量権を考慮しても、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていた」と判示し、本「規定は、遅くとも平成13年7月」(他の1件の決定では同年11月)「当時において、憲法14条1項に違反していた」とする2件の決定を行なった。
今回の最高裁決定は、本規定について、個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法の趣旨に照らし、明確に違憲とする判断を示したものであり、当会は、これを高く評価する。
もっとも、今般、違憲判決がなされたものの、国会において本規定の改正がなされない限り、個別の事案処理に疑義を生ずることも避けきれない。
そこで当会は、今回の最高裁決定を踏まえ、国会に対し、他の法案の審議に先立ち、可及的すみやかに本規定の改正をすることを強く求める。
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2013年11月9日
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