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山梨県弁護士会について

声明・総会決議

ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻に抗議する会長談話

 本年2月24日に始まったロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻は、グテーレス国連事務総長が「国連憲章に違反している」と明確に指摘したとおり、国連憲章第2条第4項などに違反する侵略戦争であり、決して許されないものです。

 また、ロシア連邦のプーチン大統領が核保有国であると誇示し、核兵器の使用を示唆していることも重大です。今年1月にロシア連邦を含む核保有5か国が発出した共同声明の中で、「核戦争に勝者はなく、決して核戦争をしてはならない。」と世界に発信したばかりであり、核兵器のない世界の実現に向け努力を続ける国際社会を大いに失望させるものと言わざるを得ません。今般、同大統領は、さらにロシア軍の核抑止部隊に「特別警戒」を命令しました。いうまでもなく、核兵器の使用は破滅的な事態を引き起こす行為であり、絶対にあってはならないことです。

 日本国憲法前文は、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」と明記しています。しかし、ウクライナでは子どもたちを含む民間人の多くの命がすでに失われるとともに、死の恐怖が迫る生活を多くの市民が強いられています。

 侵略戦争による人命の喪失及び社会生活の破壊は最大の人権侵害行為です。基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士として、ロシア連邦のウクライナへの軍事侵攻に対して強く抗議します。また、日本政府に対して、一刻も早い解決に向けた一層の外交努力を求めます。

2022年3月2日

山梨県弁護士会
会長 
八巻力也