宇賀克也(うが かつや)
所属:第三小法廷
前職:東京大学教授等(最高裁HPより)
<最高裁における主な判断>
- 夫婦別姓を認めない民法、戸籍法の規定が問題になった裁判で、これらの規定が憲法24条に反すると判断し「夫婦同氏を婚姻成立の要件とすることによって婚姻をするについての自由かつ平等な意思決定が抑圧される」等と反対意見を出した(最高裁令和3年6月23日判決)。
- 被爆者による原爆症の認定申請が争われた事件で、「経過観察自体が,当該疾病を治療するために必要不可欠な行為であり,かつ,積極的治療行為の一環と評価できる特別の事情があることを要する。」として、被爆者の主張を退ける判断をした(最高裁令和2年2月25日判決)。「現行法の解釈論としては法廷意見に賛成せざるを得ない」との補足意見を出した。
- 冤罪(えんざい)の主張がされている袴田事件について、「再審を開始すべき合理的な疑いを生じさせる新証拠」があるとして、高裁に差し戻すのではなく直ちに再審を開始すべきとする反対意見を出した(最高裁令和2年12月22日決定)。
- 2019年参議院議員選挙の投票価値の格差が最大3.00倍だったとして選挙無効が争われた事件で、違憲であるとの反対意見を出した。「違憲宣言にとどめず無効であることまで判示して,後は国会での対応に委ねるという判決を行うことはなお時期尚早」とも付した(最高裁令和2年11月18日決定)。
<その他の活動>
- 行政法学者の第一人者で、有斐閣『六法全書』の編集代表も務めていた。
2021年9月30日