本年6月2日午後2時40分頃、横浜弁護士会所属の前野義広弁護士が、白昼その事務所を訪れた男に襲われ、胸部等を刃物で刺され死亡するという大変痛ましい事件が発生した。当会は、亡くなられた前野義広弁護士のご冥福を心よりお祈りするとともに、ご遺族の皆様へ心よりお悔やみを申し上げるものである。
現在のところ、犯人の素性や事件の原因・背景等は未だ明確に特定はなされていないが、報道によれば、犯人は同弁護士の取扱い事件の相手方である可能性が高いとのことである。
報道どおりであるとすれば、業務に起因した弁護士に対するこのような犯罪行為は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士の業務及び司法制度、法秩序に対する重大な挑戦であり、許し難い暴挙である。
当会は、関係捜査当局に対し一刻も早い犯人の検挙と事件の真相解明を求めるとともに、このように卑劣な暴力的手段による弁護士業務の妨害に対しては、ひるむことなく毅然と対処し、会を挙げて弁護士の使命を全うしていく決意である。
2010年6月8日
山梨県弁護士会
会長 信田 恵三